紫外線って実は体に有害なの? |
#39. 紫外線って実は体に有害なの?
Q |
彼氏はこの時期になると毎年日焼けサロンで小麦色に焼くことを趣味にしていますが、体に良くないと聞きました、本当でしょうか? |
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A |
紫外線には、波長が長くて「皮膚を褐色にする」UV-Aと、波長が短くて「皮膚にやけどをきたす」UV-Bがあります紫外線には、波長の長いUV-Aと波長の短いUV-Bがありますが、前者は2種類ある日焼けのうちの、①サンタンと呼ばれる皮膚が「褐色に色づいた状態」で痛みがほとんどない日焼けをきたします。この褐色の肌はメラニン色素によってつくられ、光線が皮膚の深部組織内のDNAへ与えるダメージを防ぎます。後者は②サンバーン(サン=太陽・バーン=やけど)と呼ばれる皮膚がやけどをしたように、赤くヒリヒリ痛む日焼けをきたします。皮膚表面の組織が炎症を起こした状態で、やけどと同様、皮膚はやがてはがれ落ちて治っていきます。
日焼けサロンでは波長の短いUV-Bを取り除き、波長の長いUV-Aだけを照射して皮膚を“優しくこんがり”焼きます日焼けサロンではこのサンバーンの原因となるUV-Bを取り除き、波長の長いUV-Aだけを照射します。そのため、日焼けの痛みなく肌の色を黒くできるのです。
日焼けにより色素細胞がつくるメラニンの量が増加するとシミ、ホクロだけでなく皮膚がんも増えます!しかし、女性の天敵であるシミ、日光黒子(ほくろ)は、日焼けにより色素細胞がつくるメラニンの量が増加すると目立つようになります。さらに前がん状態である日光角化症では、淡い色や紅色のシミのようなものが目立ち、悪性黒子では比較的大きなシミが少しずつ大きくなります。そして紫外線の量が年々増えている昨今、日本でも皮膚癌の発生率が徐々に増えてきています。中でも悪性黒色腫(メラノーマ)は色素細胞の癌では最も悪性度が高くて、亡くなる人の約80%がこれに因ります。
時間が経つと紫外線は肌の弾力性を低下させその結果しわやたるみなどの「光老化」も引き起こしますまた慢性期の紫外線の影響としては、波長の長いUV-Aは肌の深部(真皮)にまで届き細胞中のコラーゲンなどを破壊し、肌の弾力性を低下させその結果しわやたるみなどの「光老化」を引き起こしますのでアンチ・エイジングにはUV-A対策が大切です。このように紫外線の害は何十年もたってから皮膚のしみ、しわ、時には皮膚癌として出てくるため、ファッションのために日焼けサロンを利用することは医学的にはお勧めできません。
紫外線を眼に浴びると数時間から半日で急性の角膜炎をきたしますその他の紫外線による急性期の影響としては急性の角膜炎が挙げられます。結膜(白目)の充血、異物感、流涙がみられ、ひどくなると強い眼痛を生じます。雪面など特に紫外線の反射が強い場所で起きる雪目が有名です。日焼けサロンでは専用のゴーグルで予防することが必要です。
紫外線を全身に浴びると免疫力が低下し口唇ヘルペスができることもありますまた紫外線を多く浴びると免疫力が低下して体調を崩しやすくなり、口唇ヘルペスも出来やすくなります。
夏期には服、日傘、帽子、日焼け止めクリーム等で紫外線から防御しましょう季節的には紫外線量は7月をピークに増減しますが、さらにオゾン層の破壊に伴い日本でも紫外線の増加が確認されています。 夏期には服、日傘、帽子、日焼け止めクリーム等での防御が望まれます。 |
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