その他の特殊外来

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その他の特殊外来

ピロリ菌外来(自費診療 / 保険診療)のご案内

(1)ピロリ菌について
ヘリコバクター・ピロリ菌(以後ピロリ菌と略す)は経口感染し、日本人では約50%が陽性と考えられています。この菌は胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因の菌としてよく知られ、これらの疾患ではピロリ菌の除菌が主流となっています。最近では、胃がんや胃の悪性リンパ腫あるいは特発性血小板減少性紫斑病という血液の固まる過程に必要な血小板が減少する疾患の一部、さらには小児の鉄欠乏性貧血、慢性蕁麻疹にもこの菌の関与が明らかとなってきています。特に胃がんにおいてはピロリ菌感染がない人は胃がんになることが少なく、ピロリ菌に感染すると慢性胃炎から萎縮性胃炎になり、さらに胃の粘膜の荒廃が進むと胃がんになる危険性が高くなってくることが知られています。ピロリ除菌により胃がんの予防が期待されるため、ピロリ菌に感染している場合、除菌治療が推奨されています。また胃の過形成性ポリープの縮小・消失も期待できます。
ピロリ菌外来では、ピロリ菌に感染しているかどうかの検査をおこなったり、ピロリ菌に感染している場合の除菌治療をします。費用は公的医療保険が適応されませんので全額自己負担となります。料金設定は検査や治療内容により異なります(ただし保険適応疾患での除菌と判断された場合は保険診療となります)。
ピロリ菌の感染を調べる検査には、大きく分けると胃内視鏡検査で粘膜を採って調べる方法と、血液や尿、便、呼気(吐いた息)で調べる方法がありますがいずれも感度・特異度とも80%から90%以上ある確かな検査です。
ピロリ菌の検査や除菌治療を受けてみたかったが、なかなかその機会が無かったという方はぜひ受診して下さい。またご自身が保険診療か自費診療治療かが不明な方、ピロリ菌除菌をすべきかどうか悩んでいる方などもどうぞお気軽にご相談いただければと存じます。

(2)自費診療対象となる方
・ 胃がん予防のためピロリ菌の除菌治療を希望される方
・ ピロリ菌に感染しているかどうか調べたい方
・ 他の医療機関や人間ドックでピロリ除菌を勧められた方

(3)保険診療対象となる方
・ 胃潰瘍や十二指腸潰瘍の治療を受けているか治療経験のある方
・ 胃のマルトリンパ腫
・ 特発性血小板減少性紫斑病
・ 早期胃癌に対する内視鏡治療後の方
・ 胃炎

(4)対象外の方
・ 現在、胃がんを治療中の方

(5)診療料金
公的保険が適応できない場合は自費診療となりますので、全額自己負担です。
保険適応疾患で治療が可能な場合はその限りではありません。
自費診療の診療料金は以下のとおりです(税込み)

ピロリ菌感染の診断のみ
抗体検査(1,500円)、 呼気試験(6,000円)
ピロリ菌の除菌治療のみ
8,000円
ピロリ菌の感染診断と除菌治療
抗体検査+除菌(9,500円)、呼気試験+除菌(14,000円)


参考:http://narita-hp-naika.jp/medical/medical09/medical09_1
http://www.e-kenkou21.or.jp/wp/wp-content/uploads/2014/09/abc08251.pdf
http://tom.as76.net/h_kans/pylori.php
http://www.47news.jp/feature/medical/2011/05/post-541.html

MCI(軽度認知障害)スクリーニング検査、APOE遺伝子検査のご案内

(1)認知症について
超高齢化社会を迎えるわが国において認知症は深刻な問題です。要介護高齢者の半数は認知症であり介護施設入所者の約8割は認知症を伴っていると言われています。
そして認知症と診断される6~7年前からMCI ( 軽度認知障害 ) が出始めるとも言われています。さらに認知症の約7割を占めるアルツハイマー型認知症では発症の約20年も前からアミロイドβという原因蛋白質が脳内に溜まり始め、約10年前から記憶を司る海馬が萎縮し、5年ほど前から脳の糖代謝の低下や最近の出来事の記憶力低下が認められると報告されています。

(2)MCIスクリーニング検査
そうした中で認知症関連の血液検査として最近マスコミでも注目されている(参考)のがMCIスクリーニング検査です。アミロイドβの血液への排出に働く3種類の蛋白質の血中濃度を測定することによってMCIの兆候を早期に検出する方法です。MCIは認知症の前段階であり、5年ほどで約半数が認知症に移行すると言われています。検査結果はA、B、C、Dの4段階でリスクを判定します。ハイリスクと判定された場合には専門の神経内科のもの忘れ外来での精密検査が望まれます。また日常生活での有酸素運動、生活習慣病予防を心がけた食生活、脳に刺激を与えるような活動的な生活にも留意したいところです。

(3)APOE遺伝子検査
同時に採血でできる検査で、APOE遺伝子型にはε(イプシロン)2、ε3、ε4の3つの遺伝子型があります。ご自身の遺伝子型にε4をもつとアルツハイマー型認知症のリスクが高まると言われていますが、必ずしも発症するわけではありません。血縁者にアルツハイマー型認知症の方がみえる場合には一度検査されて、ご自身の発症リスクをご確認いただくことをお勧めします。

(4) 検査料金
いずれも保険適応外の自費診療の検査で、

MCIスクリーニング検査 :
20,000円(税込み)
APOE遺伝子検査 :
15,000円(税込み) となります。

参考:http://www.nikkei.com/article/DGXMZO85376860X00C15A4000000/

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