5類に変更後の新型コロナの対応法はどうしたらいいの?

#59. 5類に変更後の新型コロナの対応法はどうしたらいいの?

Q

 新型コロナウイルス感染の8波は、完全に収束とまでは至っていないものの(522日現在)、なんとか鎮静化されつつあるようです。

 3月にはマスクの着用規定も緩和され、58日以降は遂に新型コロナの位置付けも5類となりました

 つまるところ具体的には従来の対応と比べてどのように変化するのでしょうか?

A

 5類感染症とは感染力や重篤性などの観点から最も危険性が低いもの

 そもそも5類感染症とは感染症法が定める感染症の5類型のうちの1つで、感染力や重篤性などに基づく総合的な観点からみた危険性が最も低いとされるものです。

 季節性インフルエンザや麻疹、風疹、感染性胃腸炎、RSウイルス感染症などの一般的な感染症は、ここに分類されています。

 

 5月8日以降は個人の選択を尊重し、国民の自主的な取組をベースとしたもの」に変更

従来の新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けは、新型インフルエンザ等感染症(いわゆる2類相当)で、「法律に基づき行政が様々な要請・関与をしていく仕組み」でした。それが58日以降は個人の選択を尊重し、国民の自主的な取組をベースとしたもの」に変更されることとなりました。

  すなわち、政府は従来のように「3密を避ける」、「マスクの着用」、「手洗い等の手指衛生」等を一律に国民に求めることは無くなり、個人や事業者が自主的な感染対策に取り組めるように情報の提供を行う方針に大きく舵を切ったわけです。

 

  入場時の検温や入口の消毒液の設置、アクリル板などのパーティションの設置は費用対効果を考慮

  具体的には入場時の検温や入口の消毒液の設置、アクリル板やビニールシートなどのパーティションの設置は費用対効果を考慮し、また換気などの他の有効な対策での代替可能性を勘案しつつ各事業者において判断していくこととなります。

  共用部のトイレにおけるハンドドライヤーは使用できる、ビュッフェスタイルでの取り分け用のトング等は、従来のような使い捨ての手袋ではなく手指消毒を行うことでよいこととなります。

 

  新型コロナに罹患した場合も一律に外出自粛の要請はないものの 外出を控えることが推奨

  また新型コロナに罹患した場合も、政府として一律に外出自粛を要請するものではなく、発症後5日を経過し、かつ症状軽快から24時間経過するまでの間は外出を控えることを推奨するとともに、その後も10日間が経過するまでは、マスク着用やハイリスク者との接触は控えることを推奨するとなっています。

 

  濃厚接触者にも不織布マスクの着用や高齢者との接触を控える配慮は必要

  罹患しても一律の保健所への報告義務はなく、インフルエンザと同様に定点観測となります。また濃厚接触者にも法律に基づく外出自粛は求められませんが、外出する場合には、不織布マスクの着用や高齢者などハイリスク者と接触を控えるなどの配慮は必要です。

 

基本的な考え方は『重症化リスクをかかえた方達を守る』というスタンス

すなわち基本的な考え方はマスク着用の緩和の際と同様、『高齢者や免疫力の低下しているような重症化リスクをかかえた方達を守る』というスタンスです。

同時に重症化リスクをかかえた方自身が感染から身を守るためには、従来の対策を参考に自己防衛を心がけていただくことも大切です。

 

9波以降の感染急拡大においては感染対策の再度の強化か

なお、第9波以降の感染が急拡大しているような時期などは、状況によってはこれまでの取組を参考に感染対策を強化していくことが考えられます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

内科よもやま話一覧に戻る

このエントリーをはてなブックマークに追加

このページのトップへ